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アダプト・プログラム

Adapt_2 堺市を歩くと、こんな看板を目にします。

上:「この道は私たちがきれいにしています」と書いてあります。
中:団体の名前
下:堺市まち美化促進プログラム

「アダプトプログラム」と言われている仕組みで、公園、駅前、道路など公共の場所を、地域住民や企業が掃除や手入れをすることです。昔ならどこの地域でも当たり前に行われていたことですが、アダプトプログラムは行政と合意書を結ぶところがミソです。行政は、掃除道具の貸し出しや看板で団体の名前を知らせることで、物心両面から住民の活動をサポートします。

「アダプト」は「養子縁組み」を意味する英語。もともとアメリカが発祥の地なのだそうです。住民と役所がそれぞれの役割を分担しつつ、公共の場の維持管理をすることで「パートナーシップ」の一形態と言われています。今では、堺市の他でも全国で300件を超える自治体がその仕組みを持っているそうです。単純に割り算をすると、1割以上の自治体がプログラムを実施していることになります。

その昔、道普請や用水路の維持・管理は住民が共同で実施していました。地域コミュニティの共同財産だからでしょうね。時代の変化とともに、変な「お上意識=公共のものは役所が管理するもの」とか、変な「納税者意識=税金を払っているんだから道路掃除は役所がやるのが当たり前」がはびこり始めます。

「住民は、働いて、働いて、働いて税金を納めれば、公のモノは役所が面倒を見てくれる。だから、カネにならない仕事は止めて、ひたすら稼ぎなさい」との論理が高度経済成長を支える「エコノミック・アニマル」を育て、同時に地域社会への関心の低い人を大量に生み出したのです。アダプトプログラムは、地域の公共財を地域コミュニティに返そうとする動きであって「自治」を育てるという意味において「パートナーシップ」事業なのだと思っています。

ただ、どうしても気になるのは「掃除や美化活動はまかせても、管理・運営計画の立案などは形だけの“参加”ですませよう」とする力学が働きやすいことです。“住民自治”を育てることには貢献せず、役所=お上の言うままに動く「都合の良い住民」を純粋培養する危険がありはしないか? ということです。杞憂であれば良いのですが。

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環境という仕事」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。なるほど勉強になりました。何気なくこういったものを眺めていましたが。私のいるような農村でもドンドン地域コミュニティが崩れていますね。

投稿: とんぼ | 2008年3月12日 (水) 08時59分

香取市にも「公共施設等里親制度」というのがあるのだそうですね。コミュニティの再生のきっかけになると良いのですが。

投稿: わびさび | 2008年3月12日 (水) 17時58分

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