越後妻有(つまり)トリエンナーレ 2009
2009年のお盆もあけた8月19日。ちょっと暑い日、越後妻有(つまり)で開催中の「大地の芸術祭」に行って来ました。新潟出身なのに北のはずれの生まれ育ちなので、十日町に行ったのは生まれて初めての経験。
現代芸術を鑑賞する能力はゼロなのに、何のために行ったのか? まじめに言うと地域社会へのインパクトがどんなものなのか興味があったので。ヤジウマ気分の方が勝っていましたけれど。
同じ現代芸術でも、近江八幡の「ボーダレス・アートミュージアムNO-MA」
はものすごくおもしろかった。障がい者の「芸術」は芸術であって芸術で
はないと禅問答のようなことを感じいったのです。この話もおもしろいの
ですが、長くなるので、またいずれ
いろいろと驚いて来ました。
まず、あまりに山の中だったのに驚きました。関越道のインターを降りて、走っても走っても会場に着かない。いったい、どこなんだと探してようやくたどり着きました。パンフレットの地図がデザインに凝りすぎて、実用性が犠牲になっているのも原因の一つかもしれません。
それから、会場(?)があまりに広いのにびっくり。パンフレットによれば「琵琶湖」ほどの面積の場所に作品が点在しているのだそうですからとてつもない広さです。スタンプラリーみたいに、そこを全部回る人がいるのですからこれまたびっくり。タクシーを借り切って回っている人にも何人も出会いました。地元の人の関わりも驚き。一番最初に行ったメイン会場(?)である松代(まつだい)では、現地のおじさんが案内係をやっていて、何にもわからない私の質問に懇切丁寧に答えてくださいました。
絵本作家で有名な田島征三氏が廃校になった小学校をまるごと使った作品を展示していました。今回は、ほとんどこの作品を見るために行ったようなものです。その作品自体が「過疎地」を応援するメッセージになっているように、地域とつながったコンセプトの作品が多いのも特徴でしょうか。その会場の受付はこの小学校の卒業生だそうです。そのおじさんも、作品について長すぎず、簡単過ぎない適切な案内をしてくださったのも印象深かったところです。地域との結びつきを意識して作ってあること、この芸術祭に地元の人がずいぶんかかわっているんだなあ、と感心しました。(NHK教育TVの日曜美術館で紹介していました)
若い人(特に女性)がずいぶんたくさん来ているのにびっくりしました。
注:若い女性が目立ったのは、私がオジサンだからではないと思います(笑)。
このようなお祭りがなければ、過疎・高齢化の進む、他と変わらない田舎町であったり、寒村なのでしょうが、この芸術祭を楽しみに、たくさんの人が集まることが一番驚いたことかもしれません。ここに来るだけでかなりの交通費が必要だし、屋内会場を回るには大人1枚3500円の「パスポート」が必要なのですが、それでもこれだけ人がにぎわっているのですから、集客力のすごさを実感。あ~などとも思いました。
それから、それからまたまたびっくりするのは、なんと、並行して新潟市で「水と土の芸術祭2009」なるイベントをやっていたことです。こちらは、今年が初めてで「日本海側唯一の政令指定市」である新潟をアートの力でアピールしようということのようです。
新潟市全域に点在する芸術作品を見て歩くという形態が「大地の芸術祭」とそっくりなのがびっくり仰天。それもそのはず、どちらも仕掛け人は新潟市美術館館長の北川フラム氏。同じ人物がプロデュースするのですから、同じようなものができるのは当然としても、同じ時期に新潟県内で2つ同時にやるというのがワカラン。北川氏の政治力のたまものでしょうか。
妻有についてもう一つだけ書き加えておきますと、大学3年になった娘が芸術作品の隣で、おばあさんが干瓢を干している様子を見て「作品よりも、干瓢のほうがきれいだと思う。トリエンナーレの価値は、農家の暮らしの中にある美の再発見にあるのではないか」などと言っていました。大学生の分際で偉そうなことを言いやがってとお思いでしょうが、農学部の学生の言うことですから許してやってください(笑)。
大地の芸術祭が農家の人の暮らしと芸術家や芸術好きの人をつなぐことができている様子を見ると、そういう価値もあるだろうとちょっと思いました。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)





























































最近のコメント