千葉県神崎の発酵まちおこし
2009年3月15日。千葉県香取郡神崎町に行った。町は利根川の右岸に面し、川向こうは茨城県。人口約7,000人の小さな町だが、造り酒屋が2件もある。昔から醸造や舟運が盛んな土地らしい。「お蔵フェスタ」という町おこしのイベントは、ものすごい人出。公式発表では2万人。どうやって数えたかわからないが、人をかきわけながら歩かなければならないほど混雑していたのは確か。造り酒屋の一つ、寺田本家の周辺は、テントが立ち並び、有機農産物、フェアトレード商品などを売る店が並ぶ様子は、代々木公園で毎年4月に行うアースデイのようだった。
寺田本家では、酒や酒粕の販売の他お蔵見学会、中庭のコンサートも行われて、おおいににぎわっていた。楽しみにしていた酒を2本買うのも、人波をかきわけ、かきわけての難行苦行。うちのカミさんは自家製パンを焼くための、酒粕がめあて。新鮮な酒粕は、生きた酵母がうじゃうじゃいるらしい。パン種を起こさなくても、そのまま発酵させて焼けるのだという。酒づくりの酵母でパン生地を発酵させて焼いたパンがどんな味になったかは、また別の機会に報告します。
人の多さに圧倒されて、蔵の見学はあきらめたが、昔の醤油醸造場が公開されていた。お祭りの中心地から少しはずれているせいか、人通りが少なく、落ち着いて観られるのが良かった。最近は、醸造はせず、醤油を売るだけだそうだが、昔の設備がそのまま残っていた。店の主が、昔の舟運のことなどを話してくれた。利根川が町のすぐそばを流れていて、その川縁に蔵が建ち並んでいたという。茨城や千葉は昔から醸造が盛んだが、豊富な水と穀物を使った発酵食品がいたるところで作られて、川沿いに江戸まで運ばれていたのだろう。
買ってきた酒は、この2本。右は、無濾過の原酒。割水もしていないので、白く濁り、アルコールも若干高め。少し発泡てしている。ほんのりと甘く、酸味を感じる味は、韓国で飲んだ百歳酒にちょっと似ている。左は「発芽玄米種」。玄米で作ったものなので、いわゆる「清酒」ではないらしい。発泡性が強く、うかつに栓をひねると、泡が吹き出た。注意書きを読むと「ゆっくりと開栓する」ように書いてある。飲んでみると、酸味が強い。日本酒の味を期待して飲んだので「何だこりゃ?」と思ったが、全く別ジャンルの酒なので、こういうのもあって良いとは思う。いろいろな酒造りに挑戦する姿勢は、掛け値無しに凄いと思う。
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